「ページをめくる手が止まらないぜ」小説版
今週のお題は漫画本で「ページをめくる手が止まらないぜ」でしたが、
小説で紹介したいと思います。
高校生の頃に読んだ「黒冷水」羽田圭介
がその本です。
当時、史上最年少で文藝賞を受賞された作品です。
兄が主人公のようですが、兄と弟がそれぞれに語ります。
弟は兄が不在の間に兄の部屋を漁り、兄の見てほしくないものを暴いていきます。
その異様な執念に読み始めた読者は、グッと引き込まれます。
弟のストーカー行為に対抗する兄は、様々なトラップを仕掛けてこれを妨害します。
時に危険なトラップもあり、手に汗握ります。
その憎悪の渦巻く空気!
先を先をとページをめくり、こっちの心臓がバクバクする中、
最後の返しで、半ば強引に正気に戻されました。
作者は17歳でこれを書いたというのですから、当時似たような年齢だった私は嫉妬と驚嘆にさいなまれました。
以後の作品も数冊読んだのですが、女性である私には分かりづらかったです。
逆に旦那はよかった!と言っている作品もありました。